インクルーシブ教育を可能にするのに一番有効なこと

多摩市内の特別支援教室のうち、第二小学校の情緒障がい教室であるにじ組さんを議会の最終日の翌日、10月4日に、多摩ネットの教育部会で見学させて頂きました。

第二小学校は、新校舎になってからまだ7年ほどと市内の中では新しいため、校舎が綺麗で、機能性にも優れていると感じました。

そのことは、見学に来られる保護者や子どもたちも同じように感じているようで、
「他の学校の情緒障がい教室よりも在籍児童が多い理由です」と、井戸校長先生もお話しされていました。

しかし今回、一番、実感させられたのは、1人の先生が受け持つ、通常学級との児童数の違いでした。

通常学級は、一人の先生の下で30人ほどの子どもたちが授業を受けています。

一方、特別支援教室は、定員は無いそうですが、ここでは多くても11人。現在は2年生が4人です。
それを一人以上の先生が対応しており、どの学年も落ち着いた雰囲気で学習をしていました。

障がいのある子どもたちのクラスは、落ち着きがない、騒がしいと思っていましたが、全く違いました。校長先生のお話では、不登校の児童もいないとのこと。

この様子を見て、通常学級にいるお子さんがにじ組さんに変更したいと要望されることもあるそうですが、改めて、今の通常学級の人数は、解決すべき大きな課題だと感じました。

情緒障がいの学級の子どもたちは、知的障がいとは異なり、同じ教科を同じかそれ以上に理解出来ています。もし、市内の学校の全てのクラスが20人以下程度で編成されていれば、情緒学級はもしかすると必要ないのではないでしょうか。

そして、そのくらいの人数でクラス編成されることは、障がいに関係なく、全ての子どもたちにとって、先生が自分に向き合ってくれていると感じられる環境になるのではないでしょうか。
それは先生にとっても、子どもたち一人ひとりに向き合いやすい環境なのでのはないでしょうか?

子どもにお金をかけるとはどういうことか、子どもが好きなのになぜ、若い人が先生を希望しないのか。答えは既に出ている気がするのです。