何が問題だったの?
10月7日、地域にすっかり定着した豊ヶ丘の八角堂、ランタンフェアの美しさに癒されました。
ちょうどその頃、埼玉県議会自民党県議団は、虐待禁止条例改正案を、本会議を前に取り下げました。既に委員会では可決されていたものの、県民だけでなく全国の市民からの猛反発を受けての取り下げが認められたのです。
委員会では、例えば、子どもだけで公園で遊ばせる、子どもだけでお使いに行かせる、高校生の兄弟に子どもを預けて留守番させる等の行為は虐待であるとの質疑があり、大きな反発の嵐が吹き荒れました。
しかしながら、自民党が条例を出そうが出すまいが、本来、子どもにこのようなことはさせるべきでないのはその通りなのです。
ただ仕方なく、させざる負えないのが現実だからこそ、保護者はじめ市民は怒ったのではないでしょうか。
乳児や幼児のいる家庭での雨の日のやむを得ない用事を代わってくれる人がいるなら、その親は高校生に預けて出かけないでしょう。留守中に地震が起きたら、火災が起きたらと不安抱きながら、しかし、誰が代わりにやってくれるというのでしょう。
公園も、プレーリーダーのような大人の目のある公園が地域にいくつもあったら、親も安心して子どもだけで遊ばせるでしょう。
つまり制度も財源も担保されていない、現実とはあまりにもかけ離れた条例改正素案を提出する議員たちが、子育て家庭の現状をいかに知らないか、いかに無責任なのかという怒りだったのです。
現状ではこの怒りは当然です。だからこそ、取り下げたから終わりとせず、そのような社会を目指し求めていくべきとの思いを強くしました。