化学物質は警鐘を鳴らす

人がつくり出した化学物質は8450万種を越え、商品化されているものだけでも10万種と言われています。洗剤や食品添加物、作物や害虫への農薬、建築材への塗料や防腐剤等、私たちは化学物質に囲まれて暮らしていると言っても過言ではありません。

多くの人が悩んでいるアトピー性皮膚炎などの健康被害の主な原因は大気汚染を含む化学物質だと言われています。最近、よく使われている柔軟剤などの被害も多く語られるようになりました。昨年、身近な人へのアンケート調査では回答者(207人)の半分以上の人が香りの害に悩まされていることが明らかになりました。

東京都は化学物質の影響を受けやすい子どもを対象に独自の基準をつくっています。多くの市民が悩んでいるのに国はその因果関係が証明されないとして強い規制には踏み込もうとしません。現在、生活者ネットワークなど多くの市民団体や自治体の働きかけで柔軟剤などの成分開示の動きが出てきました。多摩市では公共施設での石鹸利用の方針がより明確になりました。身近な自治体で化学物質の使用を減らして子どもたちの健康を守っていきたいと思います。