2期8年を終え、その先へ
8年前、それまで活動してきた子どもの人権啓発プログラムCAPを広めたいという思いから、議員に立候補しました。
議員になった当初、行政から「子どもの権利」への理解はほとんど得られませんでした。市の計画や事業でも子どもたちからの意見聴取もほとんどされず、子どもは「守られる存在」であり、子どもの力、意見を表明する権利について理解がない絶望的な状況でした。
しかし社会は変わりました。
改正児童福祉法には「子どもの権利条約の精神に則り」の文言が入り、東京都も一昨年、こども基本条例を制定しました。私もあきらめず議会で言い続けてようやく、5年前の市長選で市長は「子ども若者の総合支援条例」をつくると公約しました。しかし困っている子ども・若者への支援は当たり前であり、重要なのは、子どもであってもその人権は等しく保障されていることをみんなが知ることです。当事者である子どもと、社会全体が。そして昨年、「多摩市子ども・若者の権利を保障し支援と活躍を推進する条例」が制定されました。
しかし、虐待、いじめ、貧困、孤立、ヤングケアラー、性的マイノリティーなど、子どもや若者の生きにくさの理由が多様化、複雑化している今、追い詰められた時、自分の人権は守られている、自分らしく生きるためにこの条例が盾になる、そんな条例、そんなまちでなければ、わざわざ条例をつくった意味がありません。その覚悟で選挙戦を戦います。