平和を語り継ぐためにできること
夏休みもいよいよ終わりですね。8月は原爆投下、終戦など新聞やテレビなどの報道も特集などが組まれ、改めて平和とは何なのか、考える季節だったと言えるのではないでしょうか。そんな中で開催された第33回多摩市平和展が幕を閉じました。
今回、多くの来場者の目を引きつけた武田美通氏の鉄の造形作品。今は、多摩市南野にある恵泉女学園大学に保管されています。
恵泉女学園大学は、国際社会において平和を志す人材を育てる平和学を設立し、阿部市長はそれに呼応して平和人権課を新設したという縁があります。
しかし、この大学もあと数年で多摩市では幕を閉じることが決まっており、この「戦死者たちからのメッセージ」30作品の新たな保管場所について頭を悩ましていると、関係者の皆さんから直接お聞きしました。
市長にも相談したようですが、武田氏が多摩市にゆかりがない、議会がなんというか分からないとのお話に、関係者は落胆していました。いつかは朽ちるだろうが、それを少しでも先に延ばしたいとの気持ちは、おそらく来場者の皆さんも同じだと思います。
作者が多摩市民でないとしても、多摩市として、議会として、何か出来ることはないのか。この貴重な作品を次世代に見てもらうために知恵を出し合うのも、企画して展示した市の責任と感じます。