最終日の報告

議会日程の大幅な変更により急遽迎えた議会最終日、2020年度予算は可決されました。私たちネット・社民の会は、中央図書館建設の工事費について、予算特別委員会ではフェアな市政の会とともに修正案を提出したこと、また反対した議案についても、その理由をお知らせしたいと思います。

乞田川の桜

「多摩中央図書館の工事費について」

多摩中央公園西側に建設予定の中央図書館は、今月3月19日(年度としては2019年度)に実施設計の建築確認申請の認可が下りる予定だったことから、2019年度予算に実施設計費用が含まれていました。しかし高さ制限の問題から、市の受託者は検査院から認可を得られませんでした。
再度申請をしても認可には2ヵ月はかかり、年度をまたぐことから、市が2019年度に計上した図書館本館基本・実施設計業務委託料1億383万円を減額し、2020年度の当初予算に上乗せしたいとの提案は、確かにやむを得ない面もあります。しかし、今後、構造設計のし直しが生じたり、平米数が変わる可能性もある中、建築確認が下りないまま工事予算を認めるのは適正ではないと私たちは判断しました。その結果、当初予算でなく、認可が下りた後の6月議会で補正予算計上するための修正案の提出に至ったのです。

それによって完成が数ヵ月延びたとしても、今後、多くの市民が利用し親しんでいくであろう図書館が建設されるまでの情報を、できる限り市民に知ってほしいと思いました。
結果は、残念ながら議会の過半数に至らず修正案は否決されました。

「議員と市長など特別職の報酬の増額について」

新型コロナウイルス対策の一つとして、国は、収入の保障などを検討していますが、フリーランスや委託雇用の日給の保障は4千円程度と低いことが問題となりました。保障の対象、額、方法など、対策には多岐にわたる検討が必要ですが、不安定な働き方をしている方は、突然の自宅待機が即、収入の減少につながるなど、生活に大きな影響を受けています。就職内定の取り消しが相次ぐとの報道もある中、不安を募らせている多摩市民は少なくないはずです。
人事委員会の勧告、報酬等審議会などの議論を経ての報酬引き上げは、議員にとっての当然の権利だと受け止めることもできますが、このような社会状況の中、今がその時期ではないとの考えから、今議案に対し反対しました。